2012/08/29

Hawkshead

8月26日

ホークスヘッド(Hawkshead)という田舎町にいます。
あるものが好きな方には非常に有名な村です。





 そう、あのピーターラビットを書いたビクトリアスポターが住んでいた場所である。前に湖水地方に来た事が一度だけあるのだが、その時は1泊で終わってしまったので、今回は自然を満喫したいという思いがあった。
この間までロンドン、マンチェスターとわりかし大都市だったという事もあり、小さな村がいいと思っていた。ホークスヘッドのある湖水地方はウィンダミアを中心に小さな集落がいくつもあり非常に自然豊かで、家も石畳が多く観光や避暑地として好まれている。ホークスヘッドを選んだ理由は、外観がよさそうなユースホステルがあったからここに決めた。





 昨日ウィンダミアに夜着き、前の日に予約しておいたホテルに1泊した。部屋は小綺麗で人懐っこいオーナーがかわいらしかった。ホークスヘッドまでの行き方を丁寧に教えてもらい、朝出発した。バスはホークスヘッドの中心部までしか行かないのでそこからは2kmくらいだから歩くかタクシーでも良いと思った。バスは狭い道を走り、30分くらいで着いた。

場所を確認し、ホステルを目指す。街といっても家が20軒くらいの本当に小さな村なのですぐに街から外れる。すると、すぐに目の前には牧場と湖が目の前に広がる。素晴らしい景色に歩く気力が湧く。


牛、羊、そこら辺に野うさぎもたくさんいた。

当然糞もたくさんあった。
























歩き始めて30分程度でようやくユースホステルの看板が見えてきた。周りは民家が2軒ほどあるが、どれも大豪邸というか敷地がもの凄く広い。こんなところにホステルがあるなんて誰も思わないだろう、そう思った。

 なんとも大邸宅のような車寄せを歩く、道はわずかにスロープになっており緩やかなカーブの先に奇麗な屋敷が見えてきた。周りは芝生が丁寧に手入れされており、こんなところに貧乏な旅行者が入って良いのだろうかと思った。屋敷のドアを開けると、美術館のような内装だが、レセプションやダイニングルームの紙で書いてある表示をみて、ああホステルなんだなと思い出した。









 建物の中を歩くと、何処を歩いても「ギーギー」と音を立てる、だいぶ年季が入ってる。それもそうだ、建物の外には名前は知らなかったが小説家が50年前に住んでいたと記されてあった。


部屋は僕の他に6人もいたが、大方旅行者なのでフレンドリーだった。なかでもローマからきたイタリア人の若者は日本のことが興味あるらしく、寿司は日本各地で食べ方は変わるの?とかうどんはどうやって何から作るの?と質問攻めにあったがそのうち表現力不足で力つきた。


 



 翌日、雨がかなり強く降っていた。

さらに風邪っぽい。予定していたサイクリングは中止して、のんびりすることにした。しばらくするとiphoneとmacbookの調子が悪くなり寝る。

起きると雨は弱くなっており、近くの小さな山に登ってみた。
だが、急に強くなったりするので合羽も効果が無くなってくる。
なぜかこういうイギリスの田舎風景にはSuper Furry AnimalsのLove Kraftが合う。





牛が僕に興味津々




このように急に晴れてダイナミックな景色も楽しめたりする。




Hawkshead中心部



部屋に戻ると、リバプール出身のロブがいた。一人で車でイギリスやアイルランドを2週間で廻っていると言う、いい感じの人だったのですぐに打ち解けた。

彼は「僕も明日出発するから、車で次の街まで乗せてあげるよ」
おお、それはありがたい。

僕は、明日アンブルサイドというここより大きい隣町に泊まる予定だった。
快諾し、その日はすぐに寝た。




翌朝、起きるとロブはランニングに出かけて行った。10時に帰ってくるよと言ったので待っていた。
チェックアウトを済ませ、外の庭のベンチで座っていた。

今日は天気もよく、日光が気持ちよい。近くではウサギが食事中だ、と思ったらトイレ中だったのか。



しばらくすると車の音がしたので後ろを振り向くと、プップとクラクションが鳴った。
ロブだった。愛車はフォルクスワーゲンと言っていたが、数世代前のポロGTIとは渋い。




乗車すると、こじんまりした車内に落ち着く。






マニュアルの手さばきは凄く、細い田舎道のワインディングを疾走する。
毎日こいつとドライブするのが好きだと言うロブ。中古で50万円くらいだったらしい、安い。



アンブルサイド(Ambleside)に着いた。ユースホステルは湖のほとりにあった。
ロブと別れを告げ、また一人になった。しかし、ロブとの出会いによって心が大分リラックスできたようだ。アンブルサイド、のんびりとした良い街のようだ。





では、また。