2012/08/22

Distance of 11898km

8月16日

ブリュッセル駅からユーロスターに乗る前ベルギーの出国審査およびイギリスの入国審査がある。以前ユーロスターを乗ったとき鉄道からの入国はそれほど厳しくなかったので、余裕の心境で挑んだ。


しかし、僕の2つ前の日本人が別室に連れて行かれ、僕の前の黒人も別室に連れて行かれた。僕なんかよりは明らかに旅行客風だし、怪しいそぶりも無かったように見えたがどうしたんだろう。だんだんと緊張が高まる、そしていよいよ僕の番だ。

前半は目的等の質問だったのだが、後半は旅程を全部説明してくれと言われイライラした。ホテルを決めてなかったが、ユースホステルに泊まると言ったらなんとかスタンプを押してくれた。


お盆の時期という事もあったのか日本人が多かった気がする、僕の隣りの席も日本人だった。彼は留学中でダブリンから最近ロンドンにやってきたという。それで今回はパリ、ブリュッセル、アムステルダムを1週間旅行してきたそうだ。僕は今までのトラブルをさぞ自慢話のように話し、優越感に浸っていた。いいストレス解消になったが、彼にとっては迷惑な話だったろう。



 話をしていたらあっという間にロンドンに着いた、鉄道11890kmを走破してしまった。ウラジオストクを出発し、実に10日。本当にロンドンまで鉄道で来れたんだと実感し、感動する。しかし、すぐに宿泊先を探さねばならなかった。ホステル等の安宿は残念ながらインフォメーションが開いておらず、キングスクロス駅近くの安宿街を一個一個聞く事にした。£50からはじまり£40が平均というところか、3件くらい周ったあと最後に朝食付きで少々高いが£38のB&Bを発見した。
(約4500円)

久々の熱いシャワーは体に染み渡っていった。一人で寝るのも考えてみれば相当久しぶりだ。ベッドが気持ちよくてすぐに就寝してしまった。





翌朝はB&Bの朝食で腹を満腹にさせてから、散歩がてら10日間洗濯を一切してなかったのでレセプションで教えてもらったランドリーに行った。「洗濯と乾燥で£4か、高いな」仕方ないと思いつつ洗濯した。そこにいたインド系の兄ちゃんのイントネーションにイギリスに来た事を実感しつつ、時間があるので昼ご飯にする事にした。偶然にも目の前は食堂がいくつかあった。パブは昼から大盛況のようだが、メニューは大抵決まっている。となりのちょっと怪しめの食堂に入った。そこはアゼルバイジャン料理だった。汚いメニューにテーブルも奇麗とは言えない。だが奥のコンロから香ばしい匂いが漂ってきた。

よし、ここにしよう。

まず野菜が足りていないので、ノーマルなサラダを注文した、そしてケバブと書かれた欄が気になりラムチョップとリブのミックスに水を注文した。

すぐにサラダが来た。

しなびたレタスに、しなびたオリーブ、固いモッツァレラチーズ、フェタチーズかな?お情けでトマトは普通だったと言えよう。この後の料理が何とも不安になる一品であった。

かれこれ20分くらい待っていたであろうか、さっきとんでもなくでかい肉の塊から切っているのを見てたのでもうそろそろだが、それにしても遅い。

なんだかこの場から一生出れないんじゃないか、なぜかそんな事を思う。


そしてついにケバブが登場した。





サラダが付いていた事はいいとして。肉のうまさは半端無かった。ライスも細長タイプで肉によく合いおいしい。焼きトマトはうまみぎっしりという感じで、あつあつだった。
充実した、値段はちょっと高かったが、シベリア鉄道の食堂車に比べれば全然ましだ。



またしばらく散歩し、カメラの値段を調べ購入を決意し、故障したカメラを郵便局から日本へ送った。トラブルはしょうがない。



ロンドンに留学している元ルームシェアの友人に会ったり、プリマークで下着を買いあさっていたらあっという間に3日間が過ぎた。

明日はマンチェスターへと向かいます。