イスタンブールを経つ時、外はものすごい大雪になっていた。激しく横殴りの雪にはいささか気が滅入った。僕はこの先本当はキプロスからベイルートに入りアラブ諸国を回ってインドへ、なんて考えていたのだが、お金もそんなに多く残ってない事からドバイ、ドーハ、シンガポールから東南アジアというこの旅行最後のプランを決めた。
イスタンブールからドバイまではフライドバイという新参のLCCで出発はサビハ・ギョクチェン空港というイスタンブール市内からやや離れた場所の空港だった。メインの空港は地下鉄で一本なのだが、このサビハ空港は行き方が複雑で情報も少ない、ホテルのおやじに聞いてやっとわかった。まず10分程歩いて地下鉄に乗る、終点で降りトラムに乗り換える、やはり終点まで行きそこから地下ケーブルカーでバスステーションまで行きそこからバスで1時間。とてつもないアクセスだった。
タクシーやプライベートバスがあればいいのだが、タクシーはこの前の事もあるしプライベートバスもない。仕方なく雪道を歩き始めた。
その後、トラムも地下鉄も激混みで、バスを待つのに雪が降る中30分くらい待ち、やっとこバスに乗る。だが、それからが大変だった。なんと1時間かかると言われていたバスが渋滞のせいで2時間半もかかったのだ。僕は空港で食事もしたかったので早めに出発しておいて正解だった。
そのぶん飛行機は快適に感じた。3人がけのシートは僕一人だったし、ほとんど真っ暗に近いぐらい照明を落としていたのでぐっすり眠れた。
ドバイには朝の5時頃到着した。入国審査で日本のパスポートの強さを知り、その足でホテルに向かった。気温は25℃、カラッとしていた。
ホテルについて気がついたのだが、ドバイはあっけにとられる程広い。なめていた。
ホテルから地下鉄の駅まで10kmくらいあるし、どの建物も面積が広い。タクシーの初乗りが60円程で良かった。
僕の泊まった宿は安めのビジネスホテルなので(それでも一泊4000円くらい)中心部からはえらく離れている。周りは砂漠だらけだ。
ドバイメトロに乗り、ダウンタウンに行ってみた。
これが世界最高峰のブルジュ・ハリーファ。
せっかくなんで登ってみる事にした。
なにやら近未来なエレベーター内。
これは、見た事のない景色だった。50階建てくらいのビルたちが小さく見えた。
外はテラスのようになっていた。その隙間から下を覗くと。。。
このホテルも結構高いはずなんだが、ミニチュアみたいだ。
ドバイはモールだらけだ。あちらこちらにモールがあって、なかでもドバイモールというのが世界最大級らしくとてつもなく広い。どのブランドも店のデザインが本気過ぎで驚愕した。ちなみにこれはラルフローレン。
正直に言うと街全体がリゾート地だ、水族館や大型アミューズメント施設。
まるでミッキーのいないディズニーランドだ。ここは僕のような一人旅のくるような場所ではない事はわかっていたが、やはりそういう場所のようだ。
ハネムーンなんかがちょうどいいだろう。
クリスマスのイルミネーションはどこでも日本のそれのように賑やかでまるでムスリルの国とは思えない。アメリカからと思われる家族連れが多く、バカンスを楽しんでいる。高速道路では高級外車がずらりと並び、髪の長い女性がオープンカーを乗り回す。モールではイスラムの民族衣装に身をまとった人々がブランドものを買いあさる。
正直、うらやましかった。
まあ、そんな夢のような生活はできないにしろ、この国を覗けただけでも目標は達成できたと思う。
そんな事より酒が飲みたい。イスラムの国には酒がない。
ドバイも同様らしいが、どうも高いらしい。