2012/12/02

アトランティス

あれからずいぶん時間が経ってしまったかのように思える。





今は地中海に浮かぶ島マルタにいる。
のんびりとしていて、ほかの世界とは別のゆっくりな時間が進んでいるようだ。




レティシアと会ってからはぽっかりと大きな穴が開いてしまったようで、来る日も来る日もあの時のことを喜び、懐かしんだ。

あの後僕らは、スイスのローザンヌへ車を走らせた。アウトバーンを南下しオーストリアを超え、ミニ国家のリヒテンシュタインに寄りそのままスイスへ1か月ぶりに戻ってきた。夜はローザンヌでBat For Lashesのライブを観た。



深夜スイスの町中でオービスが光ったように見えた。今でもドキドキしている。


明くる日はドイツへ戻りシュトゥットガルト、そしてミュンヘンで車を返した。大きな事故もなく、ドイツやスイスを走り抜けた。

そして翌日はウィーンへ電車で移動し、その日のうちにヴェネチアまで夜行列車で向かった。





ヴェネチア。。。写真をお見せしたいところだが、残念ながら僕のパソコンがまた壊れてしまった。アップルストアも近くにないしマルタにもないのでパソコンでの作業はできなくなってしまった。

話は脱線したが、ヴェネチアは濃い霧に包まれていた日が多かった。この季節は観光客も少なく行動しやすかった。レストランへ入って久々に食事で感動した。イタリア料理は何度食べても飽きない、というか最近の食事がファストフードが多かったせいもあるか。
とにかくうまいピザ、スパゲッティはもちろんリゾット、スープ、魚、肉、ワイン。。。
今までの国々とは食文化レベルが高いことを物語っていた。

ぼくらはリド島というヴェネチア本島から少し離れた小島のホテルに泊まっていたのだが、こちらの方が静かでのんびりしているしホテルは安いし僕は好きだ。だが本島までの船は時間が結構かかるのでアクセスはあまりよくない。



ヴェネチアからマルタへ移動する時にマイナーな空港から初めてライアンエアーを使った。ライアンエアーは知る人ぞ知る超低価格航空会社だ。(LCC)
安い時はチケットだけで数百円だったりするから驚きだ。今回はヴェネチア(トレヴィーソ空港)からマルタまででなんと一人約3000円だった。
チケットは客自身で印刷したり席は自由席だったり、トイレは有料だったりと慣れないと違和感を感じるシステムだが。安さには変えられない。しかし僕らはその肝心なチケットを印刷ができないまま空港に着いてしまった。空港にプリンターぐらいあるだろうと油断していたが、そこは超マイナーな空港。どっかのバスターミナルぐらいの大きさしかない。いろいろとあそこにあるかもしれないとたらい回しにさせられたあげく空港近辺にもプリンターやホテルすら見つからず。仕方なく列に並ぶことにした。

なぜこんなにもプリントアウトしないといけないかというとチケットをプリントしないと、なんと1枚あたり手数料60ユーロも取られてしまう。だが、僕らはあきらめて列に並んでいた。しかし、低価格で勝負するライアンエアーとは思えないサービス(?)に感動した。
「チケットは?」「印刷できなかったんです」
「(ぶつぶつ)」(やっぱり120ユーロ払う感じだな。。。)
「次回は必ず印刷してください、とっても重要だから」

チケットを発券してくれた。

一気に肩の荷が下りた。普通の航空会社じゃあり得ない肝の冷やし方だ。




そんなわけで我々はマルタに着いた。

青い海に囲まれアトランティスの謎があるすべてが発展途上な国に。