2014/01/08

BEST ALBUM 2013(10-1)

それでは続きのベスト10を。







10 Smilewound múm
ギーザが復帰していたことは最近知ったが、過去のムームにそこまで執着が無かったのかピンと来なかった。去年アイスランドを1周して、あんなにも広大だった事を知らされ、僕らは7日間でその広大な島の淵をなぞる事しかできなかった。アイスランドの魂は淵ではなく中心にあると思う。そう、まさしく氷河だ。あの国は音楽が発信されなかったり、古びた民族音楽しかないわけでもなく、非常に前衛的で唯一無二な音が生まれている。こんなことは他の国では滅多に無い。このアルバムの触感はとてもよく、今までのムームの中でも傑作の方だ。








9 Tomorrow’s Harvest Boards of Canada
いつまでもボーズ・オブ・カナダであり続ける事を示すかのような8年ぶりのフルアルバム。もうこの人たちはこのボーズオブカナダというジャンルから足を拭う事はしないのだろう。時代は流行がいくつも作られては消されるのに対して彼らのやっている事はこの約20年まるで変わっていない。とても素晴らしく恐ろしい事だ。全く同じ事をやって、オーディエンス飽きさせる事もないのだ。そこにはなにか科学では証明できないなにかがあるのだろう。













Matangi M.I.A
どうしてもこの人の事を僕は忘れられないようだ。ライブもろくに面白そうじゃ無いし、試聴した段階ではとても劣悪に感じた。だが、ふとした瞬間聞いたときに急にスイッチが入った。このスリランカリズムにまたしてもやられてしまった。











7 Overgrown James Blake
2011年デビューアルバムでその才能を世に知らしめ、エレクトリック界の新しいムーブメントを引き起こしたJames Blakeが早くも2作目を送り出した。凍えるように冷たく全体的に無音と隣り合わせで、それでいてまるで身体に釘を刺されるかのような効果的なリズムはこの若者がこのムーブメントを引っさげていくかのような強い意志を感じさせられる。


















6 Yeezus Kanye West
カニエウエスト。僕のランキング史にとってもこの名前は無かったし、僕は別の世界の音楽だとか恐らく特に理由もなく避けていたのだろう。前作は聴いているが印象はあまり良くなかった。今作は違う。
もう黙認できない存在である事は間違いない。
ルーリードはこのアルバムを聴いて言ったそうだ
「この男は本当に、本当に、本当に才能がある」













5 Imperium Blouse
アメリカのポートランドの若手バンドだが、最初ポーランドと勘違いしていて、ポーランドにも面白いバンドが現れたのかと奮起したが、アメリカの間違いのようである。
それはともかくこのアルバムはマイブラやNew Orderといったポストロックからの影響が大きいと思わせる楽曲が多く、また実に大雑把でアマチュアな出来映えな一癖が心に刺さる。なんとも不思議な感覚だ。












4 II Unknown Mortal Orchestra
アンノウン モータル オーケストラはニュージーランドはオークランドの出身のバンドだ。1stアルバムの傑作から2年で、この揺るぎないヒッピーロックとも言うべき堕落しそうな曲たちが詰まっている。フィルターを通しまくったボーカルやギターはまるでどこかの宗教的な騒音や音楽にも聞こえる。この、サイケデリックさはいつまで続くのだろうか。
















3 Monomania Deerhunter
3位はDeerhunterである。2013年をプレイバックするかのような、去年1年で最も聴いたアルバムの1枚だ。彼らの中で最も素晴らしいアルバムであることは間違いないし、これほどまでに構成が完成されたアルバムも滅多に無いと思う。どの曲もメロディアスな部分で言うと、とても懐かしさを感じさせる。なぜだろうか、恐らく60~70年代の雰囲気そのままであることだろう。とにかく、長い間このアルバムだけ聴いていても何度も良いと思う、本当に病み付きになる。


















2 Psychic Darkside
Nicolas JaarのユニットDarksideの超傑作。
Nicolas Jaarといえば、ここ最近のブルックリンのインディーシーンに欠かせない存在となっている人物だ。そんなジャーの新たな企画により想像を絶するダークなアルバムが完成された。暗闇をあても無く彷徨うような気だるいノイズから始まったかと思うと一気に鋭く心地よいキックによって悩殺させられる。その後もダークサイド感は半端無く、このムードはPortisheadなどに近いものがあるか。うーん、本当にいいものに出会った。









1 Trouble Will Find Me The National

これがThe Nationalです。

みなさん、有無を言わずに2月16日の新木場スタジオコーストに行きましょう。とてつもなく素晴らしいライブ(おそらく)を見逃さないように。
大袈裟ではありません、これほどまでに名曲づくしであることが本当に大満足だしそれがナショナルだった事が何よりも嬉しく、あっぱれだ。おそらくバンドの油の乗りも今まさに最高潮であると思うし、これほどまでに賢明なアルバムはもしかしたらもうでないかもしれない。年齢がやや高齢だし。こんな悩みが生まれるのもあのR.E.M.を彷彿とさせるわけで。こいつらはこいつらで彼らのもういない僕の穴を塞いでくれている。







1.Trouble Will Find Me / The National
2.Psychic / Darkside
3.Monomania / Deerhunter
4.II / Unknown Mortal Orchestra
5.Imperium / Blouse
6.Yeezus / Kanye West
7.Overgrown / James Blake
8.Matangi / M.I.A.
9.Tommorow's Harvest / Bords of Canada
10.Smilewound / Mum
11.Beautiful Rewind / Four Tet
12.Drifters/Love Is The Devil / Dirty Beaches
13.The Next Day / David Bowie
14.Exai / Autechre
15.We Are the 21st Century Ambassadors of Peace & Magic / Foxygen
16.Tookah / Emiliana Torrini 
17.R Plus 7 / Oneohtrix Point Never 
18.Random Access Memories / Daft Pank
19.The Terror / The Flaming Lips
20.Reflektor / Arcade Fire