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2012/09/13

Bestival [後半戦]

ベスティバルの後半です。


 朝起きると、寒さで凍え死にそうになっていて体がかちんこちんになっている。
10時頃を過ぎてようやく暖かくなり、体がほぐれてくる。僕のテントはブリュッセルで買った2500円の安テントのため結露が激しく苦しんだ。しかも歩道の真横なので酔っぱらいに踏まれる事もあるし声がうるさい。なにせ、VIP TENTという恥ずかしいネーミングのせいで突っ込まれることもしばしばだ。

毎朝ぶっ壊されるのではないかとヒヤヒヤした。




VIP TENT(プリンセスをとっても酔わせると書いてある)




朝食は何にしようか、昼ご飯はどうしようか、食事はフェスティバルの楽しみの一つである。だが、中途半端な屋台がズラリと並んでいるだけじゃこちらも4、5日もそれに頼らなくちゃいけないからきちんとしたところが出店して欲しいのも願いの一つ。

フジロックはまずまず良質な屋台が並んでると言える、サマソニは申し訳ないがまずいイメージがある。プッケルポップは論外。

さてベスティバルはどうかな。。。

うーむ、見た感じ良さそうな店がある。
中でも目を引いたのは、常に大行列の「wagamama」だ。日本食チェーン店としてロンドンにいくつかあるこの店がベスティバルに出店していたのだ、wagamamaの噂は聞いていたが、実際に入った事は無かった。なので、店の料理がどんなのかはわからない。


メニューを見ると。。。




チキンカツカレー £9(約1080円)
焼きそば £7(840円)
ジンジャーチキンうどん £8(960円)
やさい餃子 £5(600円)



うーーーーん悩む。ジンジャーチキンうどんっていうのは日本食なのか!?


行列に並んでる間イギリス人同士で店員と客が「ウドン!ヤキソバ」と会話を交わしているところが面白かった。



そして、結局



チキンカツカレーにした。


まさかの主役であるはずのカツがカレーライスの下敷きになっているという大問題を除けば、スパイスのやや効いたルーと日本米らしい弾力のある懐かしい食感、カツは鶏肉だがサクサクしてて揚げたてのようで、ノスタルジアを感じた。写真に少し映っているが、何と福神漬けもご飯の下敷きになっていた事が後に判明。福神漬け界とカツ界の存在を踏みにじった一品でもあった。




その他にも手作りハンバーガーはおいしかった、フレッシュネスバーガーに似たものでかなりハンバーグがレアなのが気になったが良いできだった。まずまず良かったのが、パエリア、オリエンタル食堂のヌードル、フィッシュ&チップスならずエビの天ぷら&チップス。種類も豊富で至る所に屋台があるのでついつい手を出してしまった。そう、ベスティバルは非常にアクセスが良いという利点もあった。ステージが密集しているからだ、さすがに夜の忙しい時間帯は混むが、それ以外は非常に快適だった。




メインステージ付近





土曜日はコスチュームコンペティションがあるということで、自作のコスチュームに身をまとった人が半数以上おり今年のテーマはワイルドライフということもあり、動物の着ぐるみや自作の謎の動物、ハンター系、キラキラ系、更衣室などバラエティーに富んだコスチュームだった。








アーティストの方に話を向けると金曜はTheXXで大盛り上がり。
土曜のNew Orderが終わり、Justiceをちょっとみていると大盛り上がりにもびっくりなのだが、ステージの屋根によじ上った人が落ちるのではないかとヒヤヒヤしたものだった。






3日目のBat For Lashes
 期待していたのだが、編成が大きく変わっており過去の曲は遠い存在になったしまったようだ。その代わり新曲のできは良かったので安心した。








Sigur Ros目前
まだこんなに明るい。




夕方のSigur Rosは圧巻だった。曇り空に小雨がちらつく夕方に合っていたかどうかは別として、音もよかったしヨンシーの表情は曇り空のように無表情で悲しげに見えた。

なかでも、やはりSvefn-g-englarは感動した。ライブ中はさすがに観客も静かになっていたが、この曲の時だけざわざわし始めてまさか「チュウウー、チュウウー」と合唱が始まってしまった事は笑ってしまった。




Beak>もよかった、ジェフバーロウはシガーロスを最後まで見なくいいの?と気を使ってくれた。








今回の個人的なベストアクトは間違いなくFour Tet&Caribou(DJ set)だと思う。
DJだと思って軽視していた事が、より感動する原因を誘ったのかもしれない。ともかく他のDJやダンスアクトのおこちゃまレベルには飽きれるし、マンネリなメロディにビートは嫌気がさすなか、彼らのプレイは1枚上手の選曲であった。ほとんど彼らの持ち曲で、Four Tet とカリブーの2人が交代にプレイする。Four Tetはダブステップをトロピカルに、カリブーはアバンギャルドなリズムを繰り出してくるので思わずローラースケートを借りて写真奥の人たちのように滑り回ろうかと思った。

その後Grimesを見て就寝。




あっという間にベスティバルの4日間は終わった。
翌日、ゴミ処理場と化したキャンプサイトにテントを捨て、別れを告げた。タクシー待ちに1時間半、船に乗り電車待ちに1時間。6時間くらいかけロンドンに戻った時は心身ともにくたくたになってしまった。




2012/09/11

bestival [Thursday:ベスティバルイズベスト]

どうも、先週の木曜から月曜までイギリス南部のワイト島で行われたベスティバル(Bestival)というフェスティバルに行ってきました。まずは木曜の出発から書いて行きます。







9月6日

1泊£20(2400円)とロンドンではわりと安めのB&Bをチェックアウトし、ヴィクトリア駅に急いだ。


昼食は昨日と同じく日本食
ファストフード「WASABI」のサーモン寿司セットと手巻き寿司、そして冷たい緑茶。お茶は1ヶ月ぶりに飲んだ。おいしさは倍感じられた。
この「WASABI」の寿司はサーモンに限ってだがとてもおいしい。2カンで£1(120円)という価格もうれしい。








電車は2時間の予定なので寿司を食いながら昨日発表されたタイムテーブルを見て、見たいアーティストを決めた。(日本のフェスに比べるとタイムテーブルもステージ割りも発表が1週前と遅い。)
ポーツマス行きの列車に乗りこむ、すでにテントや大きな荷物を持った若者がたくさんいる、みんなベスティバルに行くんだなと仲間意識を感じた。



2時間後、ポーツマス到着。

ワイト島へはここから船に乗らなくては行けない。すると。

駅から蛇のようにとてつもない人が並んでいる。先頭は、船乗り場だった。
愕然としたが、並ぶほか無い。おそらく500mくらいだったか。安旅行は並ぶ事が本当に多い。

結局1時間ちょっと並んでやっと船に乗った。100人近くが定員の小型船は30分くらいでワイト島の玄関口、ライドについた。
しかし、またここでバスに乗り込むための長蛇の列が、僕はバスのチケットを印刷し忘れていたのでタクシーを選んだ。


タクシーはワンボックスの7人用くらいのものしかなく、運転手も相乗りを希望している。一緒に探してくれと言われたので、他にベスティバルの会場まで行く人を探した。たくさん人がいるのだがほとんどがバスに乗る。



しばらくすると若い女の子3人組がやってきてくれてなんとか出発する事ができた。

車内に乗り込むと3人組の一人が僕に一人できたの?と訊かれたので、日本の東京から来たと答えると彼女らは目を合わせひどく驚いていた。
どうやら一人で東京からベスティバルだけの為にここへ来たと勘違いしていたらしい。
何が目当てかと訊くと彼女らはシガーロスとThe XXと答えた。


車内は運転手の飛ばしようもあってかなり揺れた。
外を見ると、牧場の中にテントがぽつぽつ見えてきた。
遂に会場が姿を現した。






タイムテーブルはアプリにも載っているがフジロックで配られるようなものはなく、プログラムを購入する事で手に入る。プログラムはトートバッグとタイムテーブルがついて£8
(1000円くらい)まあまあな値段ですな。





アートなトイレ



ビールのコップもベスティバル


2つ目に大きいBIG TOP



オルガンを弾く女性





こんなにアートでファニーなフェスティバルは初めてだ。初日からわくわくする。
木曜は一応1日目となっており、僕の目玉はHot Chipだった。


いろいろ見ていると日本語が聞こえた。なんとロンドン在住の日本人、タイガさんカップルと出会う事ができた、一人の淋しさを紛らわしてくれた事に感謝した。


夜になると電飾もきれいだ。

日本のフジロックと比べるのは邪道かもしれないが、チケットの値段も大変安く
£170(2万円くらい)客も意気込み方が全然違う。雨にぬれても構わないといった格好で、お手製のコスチュームに身をまとう者も多く見受けられる。(土曜にコスチュームイベントがあるため)
テントも安物ばかりだし、フジロックみたいにキャンプ用品なんて持ってきている人はほとんどいない、あるいは彼らは仕方がないからテントに泊まっているだけなのかもしれない。スペースがなくなると、ある者は通路でテントを作って、担ぎながら空いているところを探している妙な光景もあった。


夜は寒いが日中の気温は申し分ないくらい過ごしやすく、人も激しい込み合いはヘッドライナー付近だけ。ベルギーのプッケルポップと比べても、いろいろな部分でとても良いフェスティバルだと感じた。


森の中のシアターでDont Thinkをやっていた
大音量はやっぱりいい。ものすごい盛り上がりだった、イギリス人はやはりケミカルブラザーズが好きだ。なんとも、フジロックの映像をイギリスのフェスで見るというのは不思議なものだった。


木曜の注目はHot Chip。だが、もはやドラムのSarah Jonesだけだった。最高に良いドラムだよほんとに。

食事はオリエンタル食堂の中華麺にした、意外とおいしく、いままでのまずい食事たちは何だったのかと思う程だった。








テントに戻り、早くも1日目を終えようとしていた。

さあ、寝るとするか。。。






寒い



寒くて夜中に何度も起きる。

明日から平気かこれ?







2012/08/31

Grimes @HMV RITZ,Manchester


8月30日

電車に1時間乗り、マンチェスターに戻ってきた。
なぜマンチェスターに戻ってきたかというと、Grimesのライブを見る為だった。


Grimesとはカナダ、バンクーバー出身で若干24歳の奇才な女の子(本名クレア)のことである。

今年始めに4Adという大御所レーベルに移籍し2月にアルバムを出すまで知らなかったのだが、彼女のサブカルチャーなアートセンスや難解な歌詞、ベッドの上でラップトップのみで作ったというポップだがアウトローな電子音の曲たちが完全に僕を支配していた。


ちょうどマンチェスターでやるとの事だったので、チケットはネットで購入した。

19時半ごろ会場に着く。レセプションでネットで購入したと言い、カードを見せたらすぐにチケットを渡された。
チケットは£10(1250円)安すぎる。


会場に入って失敗に気付いた。




腹が減りすぎていた事だ。再入場はできないらしい、しかもGrimesは21:45スタート?
遅い!


仕方なくビールを飲む。
食べ物はポテトチップスとポップコーンしかなく、仕方なくポテトチップスを齧る。


一人でビール片手にポテチってどんだけポテトチップス食いたかったんだよあいつ、というような視線を浴びた。






前座の2組はしんどかった、良くない、かといって特に面白い訳でもない。







そして、ようやくGrimesが登場した。










登場し、意外と背が小さくシンセやシーケンサーを忙しそうに操作してる姿は非常にかわいらしかった。多分予定していたプレイができることは無いのではないかと思う程不安定な演奏だった。隣りに長身の男がドラムパッドらしきものを叩いていたが、そこからは全く音が出ていなかった。彼は一体何しにきたのか謎である。さらにバックに流れていた映像は彼女自身やあの映画のトトロの映像やエヴァンゲリオンといった全く音楽と合わないところもただただ奇妙としか思えない。

観客の半数以上は彼女の音楽からいつものテンションで、ただ踊りに来たという人が多かったかもしれない。だが低音はNightmusicという曲を除きわざとふわふわさせていて、踊れない。



だがこの妙でアウトサイダーな彼女のパフォーマンスはかなり痺れた。
研究段階でまだまだ未完成なプレイではあるが、曲のセンスはやはり良く今後もっと音やプレイスタイルを改善したらもっと面白くなると(勝手に上から目線で)思った。




グッズも凄かった
Tシャツは売り切れ,LP,CDと続き、その下は。。。

なんとも彼女らしいものでした。





1.Symphonia IX (My Wait Is U)
2.Vanessa
3.Circumambient
4.Obilivion
5.Be a Body
6.Nightmusic
7.Genesis
(encore)
8.Phone Sex (feat.Grimes)




おわり

2012/08/30

Ambleside

アンブルサイド<AMBLESIDE>。
Ambleとは馬がゆっくりとした歩調で歩いたり、散歩するという意味である。

アンブルサイドは、散歩するその横でというような意味合いだろう。





 12時頃、ロブに送ってもらいユースホステルに着いた。火曜というのに観光客が結構いる。チェックインは14時からなので何かしようと思う。
すると目の前に船着き場を見つける。どうやら遊覧船らしい、良い時間つぶしになりそうだと思い、チケット売り場へ行く。種類はいろいろあり、40分だけ周遊するものやあちこち停泊し観光するプラン。僕はウォーキングプランを選んだ。
まず3km程船に乗り、そこから4マイル(6.4km)歩き、そこから船で戻ってくるというものだ。

船が出発するまで時間がある。お腹もすいてきていたので、近くのフィッシュアンドチップス屋に入る。まずまず人がいたので悪くないのだろうと思い注文する。
しかし、魚が馬鹿でかいのはまあいいとしても味は記憶に残る程まずかった。応急処置としてモルトビネガーや塩こしょうやマヨネーズを用いたが、優秀な味付け役である彼らでも太刀打ちできなかった。油を切っていないんじゃないかと思うほど脂っこく、ポテトも揚げたてなのだがしなしなでまずい。以前食べたものはうまかった、場所によっては大きく味が変わるらしい。


船に乗り込むとオープン席があったのでそちらを選んだ。そして出発、しかし8月というのに肌寒くジャケットを着込んでいた事が功を奏す。ボートは15分ほどで最初の桟橋についた、ここから6キロ半のウォーキングだ。

眺めも良し、湖のほとりの空気もおいしく快調に歩き続ける。









大分歩いたと思い、表示板を見るとあと2.5マイル。まだ結構あるな。

途中いろいろな事が頭の中で浮かんでは消えた。


日本はどうなっているんだろう(まだ3週間しか経っていないが3ヶ月くらい経ったような気がした)旅が終わったら自分はどうやってあの東京に馴染めば良いのだろうか、自分の将来はどうなるのか、宇宙は本当にあるのか、月に行った人はどんな思いで地球に帰ってきたのだろうか。地球に帰るときどうやって地球に馴染めば良いのだろうと不安になったりしたのか、そんな事より地球に帰れないでこのまま宇宙のちりになるかもしれない。そして、あの月面着陸したアメリカ人は何を思い死んで行ったのか。。そんな事を思ったら自分の悩みはちっぽけだなと思った。

さまざまなことを思いながら歩く。途中かわいらしい4,5歳の男の子が自転車から転倒してしてしまったらしく大泣きしていた。彼女はどうやったら泣くのを押さえられるのかと必死のようだった。





急に尿意がする。しまった。

周りにトイレなんてなかった、まだ先も長い。
水分を摂りすぎたかもしれない、どうしようと思いながらも歩き続ける。

幼少の頃、家族で旅行中に同じような山で歩いており、そのとき急に便がしたくなった事を思い出した。

悩んだ末、我慢する事をあきらめ。山へ駆け上り、人が周りにいない事を確認し、用を済ませた。谷を駆け下り、道に戻ると年寄り夫婦が何事かと僕の顔を凝視したのは言うまでもない。笑顔で何事も無かったかのように歩き出したが、彼らはそのまま不思議そうな顔をして通り過ぎて行った。


湖のほとりの奇麗な芝生の上に木があり、その下で小休憩をした。
桟橋はすぐそこだった。やっと船に乗る事ができ、今まで歩いた分を船で戻り、最初の船着き場に到着した。かなりハードな観光だったが充実した、その後すぐホステルのチェックインを済ませ部屋に行った。
なぜか1階の部屋は1つしかなく、僕はその部屋になった。2段ベッドが一つと普通のシングルのベッドが一つの3人用という不思議な作りの部屋だった。トイレのドアを開けて中に入るとその大きさに理解できた、ここは車いすの人でも利用できる部屋、だから1階なのだ。なんだか少しラッキーだったかもしれない。

夜遅く、年寄りの男性がやってきた。どうやらシングルの方は誰も使ってないらしく、僕と彼のみだった。こんな年寄りも利用するのかと思っていると、話しかけてきた。


なんと彼はここにしばらく住んでいるのだと言う。
驚いた。
しかし、金額にするとここの1泊の料金はわずか£14(1,750円)なので、ひと月52,500円だ。水道ガス電気はもちろん払わなくて良いし、ベッドメイキングも頼めばしてくれる。食事は完全に有料だが大した額ではない。身の上話はあまりされなかったので、彼の家族や背景は謎だがここにしばらく住み、拠点としてさまざまな場所に歩いたりしているという。




彼は翌朝(かなり早朝)また何処かへ行ってしまった。







2012/08/29

Hawkshead

8月26日

ホークスヘッド(Hawkshead)という田舎町にいます。
あるものが好きな方には非常に有名な村です。





 そう、あのピーターラビットを書いたビクトリアスポターが住んでいた場所である。前に湖水地方に来た事が一度だけあるのだが、その時は1泊で終わってしまったので、今回は自然を満喫したいという思いがあった。
この間までロンドン、マンチェスターとわりかし大都市だったという事もあり、小さな村がいいと思っていた。ホークスヘッドのある湖水地方はウィンダミアを中心に小さな集落がいくつもあり非常に自然豊かで、家も石畳が多く観光や避暑地として好まれている。ホークスヘッドを選んだ理由は、外観がよさそうなユースホステルがあったからここに決めた。





 昨日ウィンダミアに夜着き、前の日に予約しておいたホテルに1泊した。部屋は小綺麗で人懐っこいオーナーがかわいらしかった。ホークスヘッドまでの行き方を丁寧に教えてもらい、朝出発した。バスはホークスヘッドの中心部までしか行かないのでそこからは2kmくらいだから歩くかタクシーでも良いと思った。バスは狭い道を走り、30分くらいで着いた。

場所を確認し、ホステルを目指す。街といっても家が20軒くらいの本当に小さな村なのですぐに街から外れる。すると、すぐに目の前には牧場と湖が目の前に広がる。素晴らしい景色に歩く気力が湧く。


牛、羊、そこら辺に野うさぎもたくさんいた。

当然糞もたくさんあった。
























歩き始めて30分程度でようやくユースホステルの看板が見えてきた。周りは民家が2軒ほどあるが、どれも大豪邸というか敷地がもの凄く広い。こんなところにホステルがあるなんて誰も思わないだろう、そう思った。

 なんとも大邸宅のような車寄せを歩く、道はわずかにスロープになっており緩やかなカーブの先に奇麗な屋敷が見えてきた。周りは芝生が丁寧に手入れされており、こんなところに貧乏な旅行者が入って良いのだろうかと思った。屋敷のドアを開けると、美術館のような内装だが、レセプションやダイニングルームの紙で書いてある表示をみて、ああホステルなんだなと思い出した。









 建物の中を歩くと、何処を歩いても「ギーギー」と音を立てる、だいぶ年季が入ってる。それもそうだ、建物の外には名前は知らなかったが小説家が50年前に住んでいたと記されてあった。


部屋は僕の他に6人もいたが、大方旅行者なのでフレンドリーだった。なかでもローマからきたイタリア人の若者は日本のことが興味あるらしく、寿司は日本各地で食べ方は変わるの?とかうどんはどうやって何から作るの?と質問攻めにあったがそのうち表現力不足で力つきた。


 



 翌日、雨がかなり強く降っていた。

さらに風邪っぽい。予定していたサイクリングは中止して、のんびりすることにした。しばらくするとiphoneとmacbookの調子が悪くなり寝る。

起きると雨は弱くなっており、近くの小さな山に登ってみた。
だが、急に強くなったりするので合羽も効果が無くなってくる。
なぜかこういうイギリスの田舎風景にはSuper Furry AnimalsのLove Kraftが合う。





牛が僕に興味津々




このように急に晴れてダイナミックな景色も楽しめたりする。




Hawkshead中心部



部屋に戻ると、リバプール出身のロブがいた。一人で車でイギリスやアイルランドを2週間で廻っていると言う、いい感じの人だったのですぐに打ち解けた。

彼は「僕も明日出発するから、車で次の街まで乗せてあげるよ」
おお、それはありがたい。

僕は、明日アンブルサイドというここより大きい隣町に泊まる予定だった。
快諾し、その日はすぐに寝た。




翌朝、起きるとロブはランニングに出かけて行った。10時に帰ってくるよと言ったので待っていた。
チェックアウトを済ませ、外の庭のベンチで座っていた。

今日は天気もよく、日光が気持ちよい。近くではウサギが食事中だ、と思ったらトイレ中だったのか。



しばらくすると車の音がしたので後ろを振り向くと、プップとクラクションが鳴った。
ロブだった。愛車はフォルクスワーゲンと言っていたが、数世代前のポロGTIとは渋い。




乗車すると、こじんまりした車内に落ち着く。






マニュアルの手さばきは凄く、細い田舎道のワインディングを疾走する。
毎日こいつとドライブするのが好きだと言うロブ。中古で50万円くらいだったらしい、安い。



アンブルサイド(Ambleside)に着いた。ユースホステルは湖のほとりにあった。
ロブと別れを告げ、また一人になった。しかし、ロブとの出会いによって心が大分リラックスできたようだ。アンブルサイド、のんびりとした良い街のようだ。





では、また。

2012/08/26

全身震撼 @Manchester Utd V Fulham

遂にこの日がやってきた。

待ちに待ったマンUの観戦だ。


いつもの英国式朝食を取りユースホステルを10時にチェックアウトし、荷物を駅に預けた。(久々に英語が何言ってるかわからない奴が登場する)
12時頃トラムに乗りTrafford駅に着くと、もうそこらじゅうが赤く染まっていた。大勢の人がスタジアムへと向かって行く。

Old Traffordは表向きはそこまで大きく感じられなかった。やや古さも感じられ、補修などを繰り返してきて今の姿になったことがわかる。そこらじゅうに売り子がいて大声をあげている、ドキドキしてきた。今日はやはり日本人が多いのか、若い人から家族連れまで結構見かける。

周囲を歩いていると、人だかりが見えた。なんだろうと見ると、ちょうどよく選手がバスから降りてくるところで、ルーニーや香川ももれなく後ろ姿で見えた。満足していると、ようやくゲートが開いたようだ。ゲートはスタジアム内にたくさんあり、自分のチケットに記載されているゲートからでないと入れない。ゲートは大変狭く肥満の人はどうやって入るのだろうかと不思議になった。ゲートをくぐるとよくあるスタジアムの内側という感じで、薄暗い中にホットドック屋があったりトイレがあったり、他会場の試合などが映し出されていた。人はまだまばらだったので、とりあえず席を確認しようと思いスタジアムに入場した。






近い。





近いーーー!



なんという近さだろう!

今までこんな近くでサッカーを見た事があったかと思う程近い。
少年時代サッカーをやっていた頃ベンチからの景色と変わらない。(ずっとベンチだったわけではない。余談)


激しく感動したままスタジアムはいつのまにか満席になっていた。アップも終わり選手が控えに一旦戻る。香川も、他の選手と3対3のパスまわしをやっていた。軽やかな動きで調子はいつもと変わらないようだ。


すると、

「オーーーーーーー」


突然地響きのような歓声とともに選手が入場する。
もう鳥肌は立ったままだ。

整列して、すぐ選手たちはピッチに散らばり、あっという間にホイッスルが吹かれた。大歓声とはこういうものなのだ。歓声で体が痺れるような感覚がした。



試合の方は、いきなりフラムの先制で始まり場内は凍り付く。
そこにいる全員が頭を抱え、全員があっけにとられ、全員がどよめいた。


しかし、マンチェスターのレッズはやはり強かった。ファンペルシーのゴールで同点。その時の歓声は忘れがたく凄いものだ、こちらの観客は声と拍手のみの応援なので、なんというかテニスの観客に近い物がある。マンUの選手がボールをカットすれば大拍手、コーナーでも拍手喝采。サイドのバレンシアにボールがつながればこれまた拍手喝采。非常に理解しやすい応援だ、ぶっきらぼうに歌ったり、太鼓を叩いたり騒いだりという事は無い。ただ全員がこれ以上無いくらいにゲームに集中して観戦しているという事だ。だからリアクションもすごい。

僕も、彼らと同じく集中していた。だからファンペルシーのあのゴールのときには他の人と同じく体が勝手に立ち上がり両手を挙げ歓喜の雄叫びをあげていた。テレビでよく見るこのシーンは集中力からなるものだったのだ。



そして、ついに香川のプレミアリーグ初ゴールで逆転。その時の歓声も凄かった。カガワコールはまだ完成されていないのか弱々しかったが、彼を讃える拍手はしばらくやまなかった。


とんでもない瞬間を目の前にしてしまったと思い涙腺が緩んだ。
さらにその後ラファエルが追加点。

後半はあまり良い内容とは言えなかった、その後香川はルーニーと交代し大歓声のもとピッチを後にしていた。途中香川はアンデルソンに何か怒られているようなシーンがあった、アンデルソンはガツガツ行くタイプなのでちょっとイライラしてしまったのだろう。テレビではなかなか見れないシーンだ。




ルーニーが心配だ。




 試合後、まぐれにもウェルベックがこちらの方に来て子供にハイタッチしていた。思いっきり手を挙げた、彼は優しいまなざしでタッチしてくれた。人生で一番腕を伸ばした瞬間と言っても過言ではない。




試合終了後の余韻も終わり、あっという間に過ぎ去っていったような感じがした。

感動しすぎて、正直香川が点を入れたとかマンUが勝った事でうれしい、という感情よりももっと違う感情が宿っていた。



会場を後にすると、どっと疲れてしまった。


その夜、慌ただしく列車を乗り継いでウィンダミア(Windermere)に移動する。電車の遅れもあり22時過ぎに駅近くに着いた。途中の駅からウィンダミアまでVirgin Trainがタクシーを出してくれて難なく着いたのだ。




激動の一日が終わった。


2012/08/24

マンチェスター のんびり

8月23日夜
 
 

 まだマンチェスターにいます、ここに来てからは特に刺激的なこともなく毎日ぶらぶらしてホステルと街の往復をしています。ホステルには毎日入れ替わりで、イタリア人だったりフランス人だったりドイツ人だったりと、いろんな人がいろんな目的で泊まりにきている。イギリス人の子供が同じ階の部屋にいるのだが、とてもうるさいし毎日ホステルの周りをうろうろしていて何しにきたのかがわからない。
彼らは僕とすれ違う時必ず「ニーハオ」と言ってくるのにも最初は笑って返したがいよいよしゃくに障る。日本人だと言い返しても聞く耳を持たない。
 





 今日は中心部に中華街があると聞いたので、行ってみる事にした。
トラムかバスに乗ろうとしたが、結局歩いた方がいろいろ見れると思い、歩いた。マンチェスターは住みやすそうに見える、ロンドンに比べてだ。人々もカントリーサイド向きな温厚な人間が多く、親しみやすい感じの良い人が多い。汚いところもあるが、そこは大目に見よう。ホステルの前には巨大なカッターのような鋭いビルがある。

 
ヒルトンホテルだ。いちばん安い部屋でも£255(約30,000円)とユースホステルの15倍もする。因にわがユースホステルは£17(約2,500円)。このホテルに泊まる人はさぞかしユースホステルが小さく、汚く見え、野良犬どもの集まりが泊まるのだろうと、ブランデー片手に高層階から見下ろしているに違いないと思った。





 そんな事を思いながら歩いていると中華街はすぐに着いた。実は僕は中華街デビューだった、横浜の中華街にも行った事が無かった。どんな物かと思うと、割とこじんまりしていてわずか3ブロックくらいのところに中華料理やタイ料理、わずかながら日本料理もあるようだ。日本料理屋は大抵高いので中華のビュッフェなら格安ですむと思い、店に入った。

 店内はおいしそうな匂いが充満しており、いくつもの皿にいろんな料理がのかっていた。席に着くと、中国人のチーフ風の男が当然のごとく中国語で話しかけてきた。「わからない」と言うと「一人?」とだけ英語で聞いてきて、後は勝手にしろと言わんばかりに何処かへ行ってしまった。以前もイギリスに来たときに何度か中華ブッフェを食べたことがある。今回もそうだが、これはまぎれも無く中華料理ではない。
中華風料理と言うべきだろうか。たくさん皿があるがその中でも唯一酢豚や春巻きだけは確認できたが、それ以外は見た事も無い物ばかり、麻婆豆腐やチンジャオロースーといったおなじみの物はもっといい店に行けと言わんばかりの店だ。味もまずかった、こんなので充実できる中国人がいたら教えて欲しい。うまみが一切無い。

 まあ安かったから良しとし、店を出て歩き回る。近くにイギリスではおなじみの大型衣料店PRIMARKがあったので、ちょっと見に行く程度で入った。PRIMARKはイギリスで、というか世界的に見てもここまで価格に挑戦したファストファッションブランドは無いのではないかと思う程価格が崩壊している。日本には進出していないが、もし日本に来たらとんでもない事になるだろう。(自爆する可能性もあるが)

 まず、わりといい薄手のブルゾンが£10(1200円)。無地のYシャツが£5(600円)。デニムに至っては£9がセールで£4(480円)。セールして良いのかと思う程の金額だ。

あまりたくさん買っても仕方ないのでサングラス50p(60円)とポロシャツ£3(360円)を購入。
おそらく1000円で上から下まで揃ってしまうのではないかと思う。気になるのは質だと思うが、やはりそこはファストファッションクオリティだと思う。品質もデザインもそこまで良いとは言えないが品揃えと安さは計り知れない。わずかながら良い物も置いてあるようでツイードのチェック柄のジャケットが£48で売られていた(6000円)。




帰りはトラムで帰る事にした、またわずかながら雨が降ってきた。
トラムは非常に便利だった。


マンチェスターには土曜までいます。









 

2012/08/22

マンチェスター 休息編

8月20日

 ロンドンユーストン駅からVirgin Trainのマンチェスター行きがキャンセルになり1時間遅れで次の電車に乗った。車内は非常に奇麗で、写真を撮るのを忘れたが洗練されていた。喉の調子が悪く、咳とたんがよく出る。もしかしたら風邪かもしれないと思う。






しばらくすると、かなり奇麗な女性が隣りに座る。紅茶を飲みながらサンドウィッチ片手に雑誌を読んでいる隣で僕の咳が止まらない。「すいません」と言うも「全く平気よ」と彼女が言うのが申し訳ない気分になり、咳き込むのをちょっと我慢した。旅行でずっと鉄道で旅しているのが興味を持たれたが、だんだん僕の喉がかゆくなってきた、まずいな。唾を飲んでごまかすも、咳払いして立て直そうとした次の瞬間、のどの奥がさらに奥に吸い込まれるような感覚が襲う。(ようするに吐きそうになる)まずいこのままだと、周りの人に迷惑をかけるし「ああ酔ったんだな」と勘違いされる。口を少し押さえ、思いっきりゴクリとつばとその他を飲み込む事に成功し、事なきを得る。しかしその直後、こんどは胃が信じられないくらい痛くなった。なぜかわからない。胃はおそらく「また戻ってきたのか」と怒り、痛みを放出してるにちがいないと思った。しばらくすると胃の機嫌も直り元通りになるも、喉のかゆみからいつまた吐き気が来るかわからなかった。




2時間後、無事マンチェスターに着き、昨日予約してあったユースホステルを探すも、全くわからない。人々に聞くとタクシーが一番いいと言われ。タクシーを使った。£6。

ユースホステルは水路のほとりにあり、両サイドがレンガ製の鉄道の高架に挟まれ、ホステル自体もレンガで作られていた。とても奇麗な水路に気持ちが落ち着きしばらく長旅の休暇にしようと決めた。



しばらく横になると、今度は肩が激痛に襲われる。こんな痛みは初めてだったので怖いくらいだった。横になっても痛い、寝ながら苦しむ。
左肩も痛いが、より右肩の方が強烈な痛みだ。じたばたしてもしょうがないのでとりあえずアスピリンを飲む事にした。しばらく痛みはつづいたが1時間くらい経つと楽になった。

ふう。よかった。その後強烈な眠気とともに昼寝。


おそらく、バックパックの重みの疲労から来る物だろう。。




起きると夕方になっており、散歩する事にした。
今日はあちこちでパブに人が食いついている、そうだマンUの初戦なのだ。僕もビール片手で観戦する。
「香川を見に来たの?」
地元サポーターはみんなこう聞いてくる。

試合は残念ながら負けたが。ウェルベックが倒された瞬間や香川が後半最もゴールに迫った瞬間は「ヴー!」という低い声がパブ中にこだました。

試合が終わると、客たちはみんな笑顔で会話していた。

「香川サイコーだよ、今日は負けたけど次から全勝だよ」
「チームがまだまとまっていない、だけどルーニーと香川は良かったよ」
「ルーニーと香川が連携したらシティなんかに負けない」


と、嬉しいことに香川絶賛だった。




Distance of 11898km

8月16日

ブリュッセル駅からユーロスターに乗る前ベルギーの出国審査およびイギリスの入国審査がある。以前ユーロスターを乗ったとき鉄道からの入国はそれほど厳しくなかったので、余裕の心境で挑んだ。


しかし、僕の2つ前の日本人が別室に連れて行かれ、僕の前の黒人も別室に連れて行かれた。僕なんかよりは明らかに旅行客風だし、怪しいそぶりも無かったように見えたがどうしたんだろう。だんだんと緊張が高まる、そしていよいよ僕の番だ。

前半は目的等の質問だったのだが、後半は旅程を全部説明してくれと言われイライラした。ホテルを決めてなかったが、ユースホステルに泊まると言ったらなんとかスタンプを押してくれた。


お盆の時期という事もあったのか日本人が多かった気がする、僕の隣りの席も日本人だった。彼は留学中でダブリンから最近ロンドンにやってきたという。それで今回はパリ、ブリュッセル、アムステルダムを1週間旅行してきたそうだ。僕は今までのトラブルをさぞ自慢話のように話し、優越感に浸っていた。いいストレス解消になったが、彼にとっては迷惑な話だったろう。



 話をしていたらあっという間にロンドンに着いた、鉄道11890kmを走破してしまった。ウラジオストクを出発し、実に10日。本当にロンドンまで鉄道で来れたんだと実感し、感動する。しかし、すぐに宿泊先を探さねばならなかった。ホステル等の安宿は残念ながらインフォメーションが開いておらず、キングスクロス駅近くの安宿街を一個一個聞く事にした。£50からはじまり£40が平均というところか、3件くらい周ったあと最後に朝食付きで少々高いが£38のB&Bを発見した。
(約4500円)

久々の熱いシャワーは体に染み渡っていった。一人で寝るのも考えてみれば相当久しぶりだ。ベッドが気持ちよくてすぐに就寝してしまった。





翌朝はB&Bの朝食で腹を満腹にさせてから、散歩がてら10日間洗濯を一切してなかったのでレセプションで教えてもらったランドリーに行った。「洗濯と乾燥で£4か、高いな」仕方ないと思いつつ洗濯した。そこにいたインド系の兄ちゃんのイントネーションにイギリスに来た事を実感しつつ、時間があるので昼ご飯にする事にした。偶然にも目の前は食堂がいくつかあった。パブは昼から大盛況のようだが、メニューは大抵決まっている。となりのちょっと怪しめの食堂に入った。そこはアゼルバイジャン料理だった。汚いメニューにテーブルも奇麗とは言えない。だが奥のコンロから香ばしい匂いが漂ってきた。

よし、ここにしよう。

まず野菜が足りていないので、ノーマルなサラダを注文した、そしてケバブと書かれた欄が気になりラムチョップとリブのミックスに水を注文した。

すぐにサラダが来た。

しなびたレタスに、しなびたオリーブ、固いモッツァレラチーズ、フェタチーズかな?お情けでトマトは普通だったと言えよう。この後の料理が何とも不安になる一品であった。

かれこれ20分くらい待っていたであろうか、さっきとんでもなくでかい肉の塊から切っているのを見てたのでもうそろそろだが、それにしても遅い。

なんだかこの場から一生出れないんじゃないか、なぜかそんな事を思う。


そしてついにケバブが登場した。





サラダが付いていた事はいいとして。肉のうまさは半端無かった。ライスも細長タイプで肉によく合いおいしい。焼きトマトはうまみぎっしりという感じで、あつあつだった。
充実した、値段はちょっと高かったが、シベリア鉄道の食堂車に比べれば全然ましだ。



またしばらく散歩し、カメラの値段を調べ購入を決意し、故障したカメラを郵便局から日本へ送った。トラブルはしょうがない。



ロンドンに留学している元ルームシェアの友人に会ったり、プリマークで下着を買いあさっていたらあっという間に3日間が過ぎた。

明日はマンチェスターへと向かいます。