今年は2017年なので去年が10年目なのですが、昔のミクシイのアカウントを探ってみたら2007年にこのアルバムランキングを始めておりました、早いもので今年で10年がたっていたのだ。
10年前の僕が聴いていたものをみて、あまり変わっていないと思うもの思わないもの、こんなの聞いていたのかという驚きと色々と懐かしさに浸った。だが、おそらく聞き込み方は今に比べたらはるかにラフであるような気がします。
ミクシイにアルバムごとのコメントはほとんどなかったので、2017年現在の思いと回顧的な文章です。それでは僕がまだ21歳だった懐かしい2007年にタイムスリップしましょう。
ホワイトストライプス最後のアルバム。おそらく本当に彼らの良さに気づいたのはつい最近だったりもする。
ディアフーフは確かミュージックビデオを見て知った。当時まだスペースシャワーとかMTVあたりは見ていたので、そこからの情報は重要だった。このビデオを見た瞬間、衝撃が走った。日本のメジャーシーンにこんなバンドがいるのかと。日本のバンドではなかったものの、それから何回かライブを見るくらい好きになったのは言うまでもない。
それまでのビョークから確かこのあたりからエッジの効いたサウンドが目立つようになった。確かばかりで申し訳ないが、今ではやらなくなった亡きLFO参加の曲はライブで盛り上がりを絶頂のものにしていた。しかしリード曲と先の曲を除くと非常に印象が薄く今でも聞く勇気がでないアルバムの一つ。
"このアルバムの良さはマジでリラックス効果があるところだ" 僕(2007年)
という恥ずかしい一言は忘れてもらって、おそらくステレオラブを知った直後にこのアルバムを聴いたことになるので、その頃は詳しく聴いていなかったであろう。今聞いてもマジでリラックス効果がることが認められる。
ミクシイのランキングには一切コメントがないことから当時はほとんど聞かずランクインさせていた模様。2011年に"Cheap Magic Inside"と題されたこの動画はザカリーがトランペットを手にとある屋上から家の中や路上を歩き、次第にバンド隊が加わりこのアルバムをほぼ丸ごと演奏するというものだ。すべてにおいてとても洒落ていて、入間で過ごしていたときはホームパーテーの必須動画だった。
ケミカルブラザーズ、もし彼らが2004年のフジロックに登場していなかったら僕はダンスミュージックを好きになっていたか自信が持てない。
そして大方の予想通りその年のフジロックのヘッドライナーとして3年ぶりにこのアルバムを引っさげてカムバックしたのだが、圧倒的なプレイを今でも鮮明に覚えている。あの大型スクリーンとの出会いはその後の僕のライブにおけるビジュアルオタク魂に火をつかせた。あの興奮と感覚は今ではあまり体験できないのかもしれない。
今は昔、R.E.M.というバンドがAround The Sunという途方もなく予想を裏切る作品を引っさげ2005年に武道館に来たことをあなたは覚えているだろうか。終演後、ある客が武道館の外で垣根に倒れこみながら"10年待ってこれかよ!"というセリフは一生忘れない。マイケルスタイプは目の周りをミスターインクレディブルのように黒く塗り、歌い方はシリアスに低く。そんな今までビデオで見て来たものと違う驚きを楽しんだ。しかし僕にとってこの公演自体最初で最後のREM体験となってしまった。(名古屋含め)そんな思い出のツアーのライブアルバムももう10年前である。。。
Warpからそれはそれは超新鋭のホープとして取り上げられたバトルス。ファンには申し訳ないが、タイヨンダイの才能がいかに凄かったということが、その後のバトルスを聞けばわかるだろう。ウルトラ級のアンセムである"Atlas"のフジロックのホワイトステージは、未だかつてこんなグルーブがあったかと思わせるような体験だった。
彼らはすでに残念ながら解散してしまっている。2008年にサマーソニックで来日するも、Super Furry AnimalsそしてJusticeと被ってしまいなくなく諦めた記憶が鮮明である。しかし、2枚目のアルバムを出した後2008年頃ロンドンでその勇姿を目撃し、その後バンドは解散してしまった。このバンドメンバーはドラムのサラジョーンズが今Hot Chipのドラマーとなっている以外は目立った活躍はない。当時流行ったニューウェイブリバイバルの一つ。名曲"Ice Cream"は今でも色褪せない。
今の気分だったら悪いが、8位というのはありえないだろう。だが、当時のムームは僕の中では神聖化されていたと言っても過言ではない。2009年のタイコクラブ川崎が懐かしく思い出される。
フランスのポップテクノシンガーYelle。懐かしい。バンクーバーに1ヶ月短期で何しに言ったのか忘れたくらいつまらない滞在を忘れさせてくれたもののひとつだ。そこでかったコーチェラのDVDはいまでもよくパーテーで流しているとかいないとか。
それにしても、こんなにキャッチーなものをよく毎日聴いていたもんだと感心します。
フランスといえばやはりダフトパンクでしょうね。今でも後悔しているのが、ダフトパンクを一度も見たことがないことだ。まさか10年もライブをやらなくなるとは思わないし、いつやるかもわからない。それにしてもこのライブのエネルギーには参ってしまうほどだ。
ここ最近は沈黙と過去の成功と戦っているのかわからないが、名前をあまり聞かなくなってしまったMGMT。彼らも、"Kids"というアンセムをどの店でもかけさせるほどの超名曲があったからこそ苦悩の生活を送ることとなったようだ。このあと出す2ndアルバムは個人的には一番好きだし、1stに比べてクリエイティブだ。早く10年ぶりとは言わないが、大復活を期待したい。
ファーリーズがもっとも僕の中で活躍していた頃だ。新譜を聴いたのがたしか初めてだったような気がする。もう彼らのことが好きすぎてイギリス旅行に無理やりウェールズに行ったのも懐かしい。ああ、あの頃に戻りたい。そう思ったらおじさんだな。
だが、今の彼らは過去のレコードの焼きましというか制作意欲がないようで、活動休止やベストアルバムの発表やライブを消極的に行うにとどまっている。これからまた新たなステージへと向かうのだろうか、それともこのまま忘れ去られてしまうのだろうか。
このアルバムを聴いた時も激しい衝動が起こった。今まで聞いたことのないような強烈にエフェクトをかけたシンセやビートの数々、そしてキャッチーなメロディとセンスの良いサンプルどれをとっても時代が変わる予感のするものばかりだった。特に僕なんかまだ音楽を聴き始めてそんなに経っていなかったから影響も強烈だった。今ではあまり見られないがサマーソニックの時に袖にいた関係者たちがステージに押し出されてしまうほどボルテージが高かった。今年の来日公演は残念ながら見れなかったが、またあのステージを見たいと思う。
この年はアンセムが多いような気がする。Battles"Atlas", MGMT"KIDS", Justice"DANCE",そしてこのM.I.A.の"Paper Planesである。どの曲も今でも忘れられない僕にとってもアンセムである。MIAは近所のドラマという今ではほぼ行くことのないレンタル屋で見つけた。こんな見つけ方はもう今後ありえないだろう。最初ははっきりいって何が何だかさっぱりわからなかった。ジャンルもよくわからないし、ふにゃふにゃ歌うし中東風のサンプリングは只々奇妙だったし、なんでこんなのがイギリスで流行っているんだろうと思っていた。だが、それは僕の知識不足と理解不足によって耳がバリアを張っていただけなんだろう。
今、我が家のステレオで聞いてみると、この10年間ですべての音楽のサウンドのレベルが飛躍的に上がっているのにもかかわらず、このランキングの中では最も新鮮さを感じた。それほどMIAことマヤの才能が突出していたと感じる。今ではあまり目立ったツアーや活動をしなくりややアンダーグラウンドよりになってしまったが、彼女に拠り所なんていらないのだろうし、安泰なんて言葉はありえない。そう思う。
堂々1位はこの方たち。この年の暮れに今まででは考えられないリリースがなされた。アルバムの存在の公開からリリースまで約1ヶ月。ダウンロードの金額は購入者が決めるという方法。どれを取っても大物小物関係なしにここまで自由でありファンをも困惑と魅了の渦の中に吸い込まれたことはないだろう。僕の実家で記念すべき第1回新譜試聴会が開催された。この時の衝撃といったらもう忘れられない。いくつかの曲はすでにライブで披露されていたにもかかわらず、磨きがかかり別物になっていた。さらにディスク2の存在、それに伴うボックスセットの発売。もうレディオヘッドに一生楽しませてくれるという期待芽生えるほどだった。音質はもう格別で、細かい作業の雨あられが今でもその微々たる存在を楽しませてくれる。かといってジグソーパズルのような手がつけられない難解さはない。一つの料理に100の素材を使っているとでもいうような、蓋をあけたらとんでもない構造になっている。これをまだ彼らは作り続けているのだから頭が上がらない。まだまだ頑張ってもらいたいし、欲を言えばライブをもう少し頻繁に見たい。
あとがき。アルバムランキングは誰も読まなくても日記のようにこれからも続けるでしょう、10年前の僕にまだ選考中の今年のランキングを見せたらどんなリアクションを取るか過去に行って見せてみたい。今になって残念なのは当時僕がThe National のBoxerを一切知らなかったことか。
watari
10年前の僕が聴いていたものをみて、あまり変わっていないと思うもの思わないもの、こんなの聞いていたのかという驚きと色々と懐かしさに浸った。だが、おそらく聞き込み方は今に比べたらはるかにラフであるような気がします。
ミクシイにアルバムごとのコメントはほとんどなかったので、2017年現在の思いと回顧的な文章です。それでは僕がまだ21歳だった懐かしい2007年にタイムスリップしましょう。
20.X /Kylie Minogue
この頃はポップの良さにまだ気がついていなかった。そして僕がアンチポップへとシフトしてしまう時代でもある。大衆的な音楽イコール退屈な音楽だとか勘違いしていた。
19.Icky Thump /The White Stripes
ホワイトストライプス最後のアルバム。おそらく本当に彼らの良さに気づいたのはつい最近だったりもする。
18.Friend Opportunity /Deerhoof
ディアフーフは確かミュージックビデオを見て知った。当時まだスペースシャワーとかMTVあたりは見ていたので、そこからの情報は重要だった。このビデオを見た瞬間、衝撃が走った。日本のメジャーシーンにこんなバンドがいるのかと。日本のバンドではなかったものの、それから何回かライブを見るくらい好きになったのは言うまでもない。
17.Volta /Bjork
16.Can Cladders /The High Llamas
という恥ずかしい一言は忘れてもらって、おそらくステレオラブを知った直後にこのアルバムを聴いたことになるので、その頃は詳しく聴いていなかったであろう。今聞いてもマジでリラックス効果がることが認められる。
15.White Chalk /PJ Harvey
PJ Harveyの新譜を始めて聴いたのもこの年であろう。2004年のフジロックをちゃんと見ていればよかったと過去の僕は綴っている。PJ Harveyがロックスタイルから脱した作品。3日の来日公演ではタイトル曲を披露していた。
14.The Flying Club Cup /Beirut
13.Candylion /Gruff Rhys
Super Furry Animalsのグリフの確か2枚目のソロアルバム。当時は本当にファーリーズが大好きだった。必然的に彼のソロもたくさん聴いた。ソロになるとグリフのやさしさが倍増していた。バンドにはない中東の風が吹く心温まる作品だ。
12.We Are The Night /The Chemical Brothers
そして大方の予想通りその年のフジロックのヘッドライナーとして3年ぶりにこのアルバムを引っさげてカムバックしたのだが、圧倒的なプレイを今でも鮮明に覚えている。あの大型スクリーンとの出会いはその後の僕のライブにおけるビジュアルオタク魂に火をつかせた。あの興奮と感覚は今ではあまり体験できないのかもしれない。
11.Live /R.E.M.
10.Mirrored /Battles
9.Fantastic Playroom /New Young Pony Club
8.Go Go Smear The Poison Ivy /Mum
7.Pop Up /Yelle
それにしても、こんなにキャッチーなものをよく毎日聴いていたもんだと感心します。
6.Alive 2007 /Daft Punk
5.Oracular Spectacular /MGMT
4.Hey Venus! /Super Furry Animals
だが、今の彼らは過去のレコードの焼きましというか制作意欲がないようで、活動休止やベストアルバムの発表やライブを消極的に行うにとどまっている。これからまた新たなステージへと向かうのだろうか、それともこのまま忘れ去られてしまうのだろうか。
3.Cross /Justice
2.KALA /M.I.A.
今、我が家のステレオで聞いてみると、この10年間ですべての音楽のサウンドのレベルが飛躍的に上がっているのにもかかわらず、このランキングの中では最も新鮮さを感じた。それほどMIAことマヤの才能が突出していたと感じる。今ではあまり目立ったツアーや活動をしなくりややアンダーグラウンドよりになってしまったが、彼女に拠り所なんていらないのだろうし、安泰なんて言葉はありえない。そう思う。
1.In Rainbows /Radiohead
あとがき。アルバムランキングは誰も読まなくても日記のようにこれからも続けるでしょう、10年前の僕にまだ選考中の今年のランキングを見せたらどんなリアクションを取るか過去に行って見せてみたい。今になって残念なのは当時僕がThe National のBoxerを一切知らなかったことか。
watari